低炭素社会2050は、生きやすいのか?

 オバマ政権のグリーン・ニューディールは、それなりにわかりやすい。それに、まだ就任一ヶ月も経過していない。短期的に成果を評価しようとする場合でも100日とか言われているようだから、まだ経過すらわからない時点でその動きが国民に広く理解される努力を工夫している点は、少なくとも、評価できそうだ。

・「低炭素社会づくり行動計画」が策定されました-----政府広報オンライン、平成20年11月掲載
http://www.gov-online.go.jp/useful/article/200811/1.html

 政府広報オンラインによると、高い確率、90%以上の人が低炭素社会への移行を支持しているそうです。本日のNIKKEI NETによれば、自民党の描く低炭素社会は、一定の規模で自然エネルギーの導入を支援する内容となる可能性もあるようです。原子力稼働率をあげるということが盛り込まれているようです。

・温暖化対策、原発稼働率9割に向上 自民が基本法素案-----NIKKEI NET、2009/2/12
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20090212AT3S1000W10022009.html

 すでにこんな切り口の記事もあがっています。

・【環境政策
緑の雇用対策”が各国で相次ぐ日本版構想には早くも暗雲-----Nikkei BP Net,2009/2/6
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20090206/185287/

 政府案、自民党案ですら線が弱く、具体的な実効には疑問符がついている。
 この政策が短期、中期のタイムテーブルでどんなことを実現しようとしているのか? だれにも伝わっていないし、悪く考えれば付け焼刃ということなのだろう。
 環境省の「低炭素社会構築に向けた再生可能エネルギー普及方策」の内容には、一次エネルギー国内供給に占める再生可能エネルギー自然エネルギー)の割合として、2005 年5%、2020年10〜11%、2030年14〜16%という政府関係としては、もっとも意欲的な数字をあげてみせてくれました。

環境省が、「低炭素社会構築に向けた再生可能エネルギー普及方策について(提言)」を公開。太陽光発電2030年に50倍以上! 風力、小水力も高い割合で伸ばす試算を発表-----ソフトエネルギー、2009/2/11
http://greenpost.way-nifty.com/softenergy/2009/02/203050-3f9d.html

 しかし、目標だけなら、EUアメリカでさえもっと高い数字が踊っている。これから、2009年の気候変動、エネルギー問題に関するさまざまな議論は、決して容易ではないだろう。さまざまな数字、政治的な駆け引きが行われるだろう。
 しかし、いずれも我々の生活にどう関係があるのかについて、具体的な議論を踏まえないと危うい。国益=市民生活の向上では決してないのが政治というものらしいから、、、、
 個々の具体的なビジョン、我々市民、自治体、国、それぞれのさまざまな関係性の中で、成功例を盛り立て、失敗例から学ぶことができるような、システムが生まれることは可能だろうか?

 そんな中で、オバマさんたちの試みは、ひとつの大きなヒントをくれている。選挙運動でオバマさんたちを支えたコアなメンバーはまだそこにいる。このダイナミックな動きを私たち日本人はまだもっていないように見えます。しかし、もっていないのはシステムではなく、マインドなのだから、現状厳しくとも、チャンスは常にそこにあるともいえます。
 
低炭素社会2050は、生きやすいのか?

 残念ながら、日本ではプラスに評価できるまでの内容が見当たりません。しかし、オバマさんの登場で、グリーンな社会、文化、情報が活気付いているのは間違いありません。経済的な不況下でそれが数字にったり、人々の実感に変わる時がきます!

・The White House / ブックマーク
http://greenpost.way-nifty.com/k/2009/01/the-white-house.html

http://www.usa.gov/Citizen/Topics/Environment_Agriculture.shtml
http://www.change.org/causes