太陽光発電は、日本でどれくらいの役割を期待されている?

 アメリカでは、大統領にオバマさんがなることで、再生可能エネルギーにさらに光が
注がれる可能性が高くなってきたと期待する業界人も多いようです。
 おさらいをしておくと、Renewable Energy Plays a Role in the Nation’s Energy
Supply (EIA : 2007)
 http://tonto.eia.doe.gov/energy_in_brief/renewable_energy.cfm
" The Share of Renewable-Generated Electricity in the United States Is Expec
ted to Grow
.....
The Energy Information Administration (EIA) projects that renewable-generated
electricity will account for 12.5% of total U.S. electricity generation in 203
0.7 This growth (from 8.4% in 2007 to 12.5% in 2030) is fueled by the rapid ex
pansion of non-hydro renewable generation technologies that qualify to meet St
ate mandates for renewable energy production.
..... "

によれば、現在の再生可能エネルギーの割合は、大型水力も含めて、全体の7%(....
.7% of the Nation’s total energy demand, and 8.4% of total U.S. electricity g
eneration in 2007[。日本は、大型水力を含めると10%程度)そのうち、もっとも大き
いのがバイオマス、畑で油を作っている国ですから、結構な数字となり、53%。次が水
力発電で36%。以下、地熱、風力がそれぞれ5%、最後に1%の太陽エネルギー利用とな
ります。

 太陽エネルギーには、太陽熱利用と太陽光発電が含まれます。

 この中で、今後伸び幅が期待できるのが、風力、今後の投資いかんでは、風力だけで
全電力の20%をというアピールもなされています。

アメリカの風力発電、総設備容量20,000MW超え。その成果と今後-----ソフトエネル
ギー、2008/09/18
 http://greenpost.way-nifty.com/softenergy/2008/09/20000mw-65d7.html
" 2030年に全電力供給量の20%を風力でまかなう計画を発表 "

・米エネルギー省、2030年に電力の20%を風力で賄うことができるとのリポート、”20
Percent Wind Energy by 2030”を発表-----ソフトエネルギー、2008/05/14
 http://greenpost.way-nifty.com/softenergy/2008/05/20302020_percen_76f8.html

 つぎは、大型水力は頭打ちということで、地熱と太陽エネルギーの伸び幅にも大きく
期待があつまっているわけです。両者ともこれまで国策的には軽んじられてきた傾向も
あり、逆に技術のめざましい発展があれば、大きなのびが期待できる分野であるという
ことです。

アメリカは、地熱エネルギーで世界をリードし、再生可能エネルギーへの道を牽引す
る-----ソフトエネルギー、2008/11/14
 http://greenpost.way-nifty.com/softenergy/2008/11/post-dbd6.html

Googleが次世代地熱発電に1000万ドル超を投資-----ソフトエネルギー、2008/08/25
 http://greenpost.way-nifty.com/softenergy/2008/08/google1000_a1ed.html
" プレスリリース / Google,2008/8/19
Google.org invests more than $10 million in breakthrough geothermal energy t
echnology
 " Enhanced Geothermal Systems (EGS) could supply thousands of times US energ
y needs
.........
A recent MIT report on EGS estimates that just 2% of the heat below the contin
ental United States between 3 and 10 kilometers, depths within the range of cu
rrent drilling technology, is more than 2,500 times the country's total annual
energy use. "

 さて、太陽熱の情報は最近多くなってきています。大型発電施設の建設もいくつか進
んでいます。そして、最大関心は、太陽光発電、技術革新と量産効果で十年にして世界
のエネルギー地図を書き換える可能性”は”なくなはないと思うからです。また、太陽
電池の特性から都会から田舎まで幅広く、規模の大小にかかわらず一定の貢献度を期待
できる点が魅力です。まあ、懐疑的な方にこんな話をすると、納得される話を一つ。

 現在の日本の家庭の電力消費量(2.6人/家族)は、おおまかな話で、1万円。これを
単純に従量平均で割ると、月に456kWh/月程度。これを平均的な日射量の地域において
利用するとして、必要な設備容量は、
 456 / 30 / 2.6 = だいたい5.85kWpの設備容量となります。取り付け面積は
ちょっとでかい、40平方メートル。
 こんなでかいシステムを導入している家庭はめったにない、というのも平均電気消費
量が家計統計あたりからもってくると結構でかいからです。たぶん電気を大量に消費す
る人たちが押し上げているんです。というのも2007年にイベントや講習会で、聞いても
月1万円は結構使っている方たちの値で、中には3人家族で月に6000円、なかには、5000
円程度という人もおられるからです。そうした方なら、一般太陽光発電の平均的な規模
の3 - 4.5kWpのシステムでなんとかなります。
 ともえ計算に戻って、5.85kWpの設備容量の一般住宅用太陽光発電システムの工事代
を入れた価格は、1kWあたり60 - 70 万円という話ですから、1kWpが65万円とすると

 5.85 * 65 = 約380万円

 高いですよね。これではと思う方が大半でしょう。しかし、現状この数字でも5-10年
以内(政府的には3年以内?)に半年になる可能性があるといわれているのが太陽光発
電の世界です。半値なら5.85kWp - 190万円。多くの人が省エネに努力をして2020年
までに20%の節電となれば、152万円となり、かなりいい感じです。
 さらに、楽観的に技術を見ていくのなら、2050年に50%の節電、つまり平均で2.93kW
H/月で暮らし、その大半をさらに安くなった太陽電池でまかなうという未来図。本当に
なる可能性は大いにある世界だとは、思います。

 完全に楽観できない理由、政治、エネルギー政策の不審があります。日本の風土を考
えるとき、もちろん現状、非資源国という現状を踏まえて、エネルギー制約と少子高齢
化の完熟社会がどこによりどころを求めていくべきかについて、真剣な議論がいまこそ
、数字的にはまだ世界に水をあけられていない段階でするべきだと思います。本日は、
最近データーをよく眺める機会のあったアメリカの情報をネタに構成してみました。

 さて、太陽光発電、将来、どこまで役割を果たせると思います?